2020年 8月11日(火)、晴れのちガスのち暴風雨
朝6時30分、キレイに晴れ渡った三本滝駐車場に到着した。
乗鞍エコーラインを自家用車で来れる終点で、これより先はバス・タクシー・自転車及び歩行者のみ通行可能です。
三本滝からの登山道は7月の大雨で崩落し通行止めとなっており、その情報は事前に知っておりました。
登山届を提出するポストが見つからなかったため、車道のゲートを管理している守衛さんに『どこで提出すれば良いのか?』と聞くと、登山届を預かってくれました。
同時に、車道を通ると距離のロスが大きいため、『スキー場のゲレンデを直登して良いか?』と聞くと!
「良いとは言えないな~!」
ってな訳で、素直に従い車道を歩きだしました。
それにしても、車道は登山道とは違い歩きやすい。
さっき出発したばかりの駐車場を見下ろしながら、路面を気にすることなく歩いておりました。
ここ『乗鞍エコーライン』は、自転車の人達にとっては聖地らしく、次々と私を追い越して行きます。
すると、1台の自転車の人が私を追い越しざまに話しかけてきた。
「良い天気でよかったですね~!」
この時は山頂からの素晴らしい展望を信じて疑いませんでしたが、その期待が完全に打ち砕かれることになるとは、知る由もありませんでした。
車道を歩いていると滝が次々と現れます。
「滝のハシゴだっ!」
最初のうちは物珍しさから滝に見入っておりましたが、次々と出てくるため、も~どうでもよくなりました。
駐車場から約45分程で『摩利支天バス停』に到着。
この辺りから登山道に入れるはずです。
辺りをキョロキョロしていると、バスが下ってきて停車しました。
すると車掌さんが下りてきて、私がバスを待っていたと思ったらしく
「乗りますか?」
紛らわしくて申し訳ありませんでした。
登山道の入り口発見!
北アルプス周辺では『熊に襲われた』というニュースがここ数日で数件報道されておりました。
登山道は木道が多く整備されており、足元をあまり気にしなくてよい代わりに、『熊が出てきやしないか?』と辺りをキョロキョロしながら歩きました。
もちろんクマ鈴は付けておりましたが、沢に沿って登っているらしく、クマ鈴の音が水音にかき消されてしまいます。
それに、途中何度か動物のウ〇コを見かけました。
うちの犬は体重が20㎏以上ある大型犬ですが、明らかにうちの犬より大きな生物がしたと思われるウ〇コです。
冷泉小屋に到着しました。
山小屋は休業中のようです。
ここで最初の休憩。
登山道は車道に出たり入ったり。
何台ものバスが私を追い越して行きます。
ある時、バスの車窓から乗客が私にカメラを向けて写真を撮っていることに気づきました。
どういうことなのでしょうか?
こんな所を歩いているのが珍しかったのでしょうか?
確かに登山道で出会った人は、肩の小屋口より下ではたった一人だけでしたが・・・
位ヶ原山荘到着。
ここの山小屋は営業しておりました。
位ヶ原山荘から上の登山道は森林限界が近く、ガレ場となります。
ガスってきたと同時に雨が降り出しました。
一時的なものだろうと思いそのまま登っていたら本降りに!
慌ててレインウェアを着ました。
登山道は岩が滑って危険なので、途中から車道を歩くことに。
『肩の小屋口』から再び登山道に入り、標高を上げるに従い風雨が強くなっていきます。
頂上までの間、暴風雨のため写真を撮れませんでした。
途中、肩の小屋で山バッジを買い、天候回復を期待しましたが、益々ひどくなる一方。
登るの止めて下山しようかと思いましたが、皆さん登るようなので、私も再び登り出しました。
それにしても、こんな悪天候の中、山を登ったのは初めてです。
これはもう、山登りを楽しむというよりは修行です。
これだけ悪天候だと、ハイマツの中に避難しているのか?、雷鳥も出てきやしません。
何の展望もない中、山を登るのは精神的に厳しいものがあります。
そんな中、ガスの中から薄っすらと建物が見えました。
頂上小屋です。
すぐに乗鞍岳頂上、3026m。
2年前、槍ヶ岳以来の三千メートル峰でした。
すぐ隣に『乗鞍本宮』。
頂上では写真だけ撮ってすぐに下山開始。
『肩の小屋口』に下りる途中で見えた『乗鞍大雪渓』。
写真をほとんど撮ってないことに気づき、お花を撮ってみました。
『肩の小屋口』まで戻ると、天候は回復してきて・・・。
三本滝駐車場に戻ると、やっぱり良いお天気・・・。
またいつの日か?、完璧な好天の日に乗鞍岳に再度登りたいと思います。