唐松岳・不帰ノ嶮(黒菱より)

2020年 7月19日(日)、晴れ時々ガス

近頃の大雨の影響で、長野県内は『いたるところで通行止め』というニュースを聞いていた。

そこでっ!
前日、登山口として予定している『黒菱』に通じる『黒菱林道』が通れるかを現地に電話で確認。

するとっ!
 「問題なく通れますが、最近熊が出るので林道の途中では絶対に車から降りないでください」

現地に行ってみて知りましたが、道路脇には柵もなく、野放し状態の牛がイッパイ。
もし、その情報を知らなかったら、車から降りて牛さんとたわむれていたことでしょう。

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そして、無事黒菱林道を通り、林道終点の『黒菱駐車場』にリフト始発の約20分前に到着。
この時点で約200台ほど停められる駐車場は8割方埋まっていました。

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リフトの切符売場では、新型コロナウィルス対策のため、住所・氏名・連絡先等を記入して申告しないと切符は買えません。
最終は16時10分と表示されており、私は片道のみ購入。

不帰2峰北峰の往復コースタイムでは最終に間に合いません。
ちょっと頑張ればどうにでもなる時間でしたので、最終に間に合えば下山時にまた切符を買えば良い訳だし、もしも間に合わなかったら自力で駐車場まで戻れば良いだけの話です。

そしてリフト乗り場に並び、自分の順番となりました。
全身に緊張が走ります。

あれは約10年前・・・。
中学生だった息子と久々にスキーに行き、リフトに乗るタイミングを誤り、コケてリフトを止めた苦い過去があったのです。

意を決して!
 「3・・・!、2・・・!、1・・・!」

何とか乗れました。
 「ホッ!・・・」

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黒菱平のニッコウキスゲの群生。

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リフトを2本乗り継ぎ、八方池山荘に到着。

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人がイッパイ・・・。
これは、も~『密』です。

八方池山荘から八方池までは、尾根道と南側を巻く木道があり、ほとんどの人が木道を登る様子でした。
そこで、私は尾根道をダッシュ

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ガスが切れて、『唐松岳』と『不帰3峰』が望めます。

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八方池に着く頃には、人はまばらな状態でした。
でも、しょっぱなから飛ばしたので、かなり疲労困憊。

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コースタイムの約半分で『扇雪渓』到着。
ここで最初の休憩。

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八方尾根の南側を巻いて登って行きます。

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『不帰の嶮』登場。

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八方尾根を登り切った予感。

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後立の稜線に出て、『唐松岳頂上山荘』到着。

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唐松岳』がすぐそこ。

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五竜岳』は雲の中。

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剱岳』・『立山』も雲の中。

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唐松岳頂上山荘を後に、まずは『唐松岳』を目指します。

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すぐに、唐松岳頂上(2695m)。

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雲の切れ間から、一瞬だけ剱さま~。

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さぁ~次は『不帰ノ嶮』。
帽子からヘルメットに換えて向かいます。

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唐松岳を下り切り、振り返ると唐松岳頂上に人がイッパイ確認できました。

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それにしても、唐松岳や八方尾根の喧騒とは裏腹に、不帰にはだ~れもおりません。

唐松岳から不帰2峰北峰までの間で出会ったのは、アルプスのアイドル雷鳥さんだけでした。

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人がいないということは、踏み跡も明瞭ではなく、ペンキ印も人気登山道のような過保護とも思えるほどご丁寧に記されている訳ではありません。
そのため、ルートファインディングの技術が必要とまでは言いませんが、道を外さないようそれなりの注意が必要です。

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『天狗の大下り』を眺めながら、昼休憩としました。

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目の前にピークが現れました。
あれが『不帰3峰』か?

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登ってみると!、『不帰2峰南峰』

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不帰3峰はいつの間にか巻いてしまっていたようです。
次は隣の『不帰2峰北峰』。

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『不帰2峰北峰』到着。

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北峰から見た『2峰南峰』。

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今日はとりあえずここまでです。

折り返して歩いていると、一人の女性が歩いてきました。

聞くと、これから『天狗山荘』まで行き、テン泊するそうです。
お互い写真を撮りあい、誰にも会わない人恋しさからか?、しばらく山の話を話し込んでしまいました。

2峰北峰をバックに撮っていただいた写真です。

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唐松岳に戻ると、ほとんど人はいない状態でした。
皆さん帰ってしまったようです。

自分もリフトの時間があるのでダッシュで下山。
結果、余裕こいてリフトの時間に間に合いました。

朝はほぼ満車状態だった駐車場も、ガラガラでした。

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昨年9月の剱岳以来の北アルプス
アルプス感を満喫できた山行となりました。