助っ人

あれは4月の終わりごろでした。
少年野球をやっている次男が、チームの監督から・・・。

『連休中、チームからお前をクビにする!』
『そのかわり、Uチームに行ってやってこい!』

Uチームは市内の強豪チーム、県大会及び全国大会につながる地区予選がゴールデンウィーク中に行われ、そこで県大会出場を狙っていたのです。
要は次男に、『助っ人として行ってこい』ということでした。

そしてUチームの監督さん、地区予選の3試合を次男に投げさせ、思惑どおり勝ち上がって県大会出場を決めたのです。

いやぁ~、私も少年野球に関わり7年目になりますが、こんなにハラハラ・ドキドキしながら試合を見たのは初めてでした。
自分のチームの試合でしたら、いくら打たれても、四球出しても、『何やってんだ』くらいにしか思いませんが、他チームの試合です。
私は見ていて、次男が『足引っ張っちゃったらどうしよう』っていう心配だけでした。

でも、そんな私の心配とは裏腹に、次男はとてもうれしかったようでした。
自分が投げ、勝って県大会出場を決めた喜びとは別に、打ち取れば皆が必ず守ってくれるので、投げていて楽しかったと言うことなのです。

そう言うのも仕方なく、自分のチームの試合では、自分で三振を取るか、打ち取ってもごく少数の限られた野手の前に打球が飛ばない限りアウトは取れません。
ノーヒットで大量点を許してしまうことが、しばしばなのです。

次男は、そのようなチーム状況により、野球に対するモチベーションが近ごろ保てない状況が続いておりました。
それがUチームで県大会出場を決めて依頼、自分のチームとUチーム、そして市の選抜チームと3足のワラジを履いて、野球漬けの日々が続いておりますが、今は野球が楽しくてしょうがないようなのです。

そして、いよいよ県大会が10日後に水戸市民球場で開幕いたします。
しかし次男レベルのピッチャーでは、強豪チームと対戦したら、滅多打ちにあってしまうことでしょう。
でも、大量失点は自分のチームで慣れっこです。(笑)
どこのチームと対戦しても、滅多に経験できないチャンスですので、伸び伸びとプレーしてほしいと願います。

そして次男に、このようなレベルの高い野球ができるチャンスを与えてくれた関係者の皆さんと、他のチームにもかかわらず、次男と私及び妻を温かく迎えてくれたUチームの子供達及び父母の皆様に感謝いたします。