蓼科山(7合目登山口より)
2022年 5月 2日(月)、晴れ
3年ぶりの蓼科山。
早朝、蓼科牧場に到着すると、スキー場のゲレンデに雪はない。
3年前はここから先が通行止めだったため、雪がたっぷりとあるゲレンデを登って行ったことを思い出す。
7合目登山口に到着。
前日降った雪が薄っすらと残っておりました。
標高約2100m位で完全な雪道となり、傾斜も出てきたのでアイゼン装着。
登山口より一時間弱で蓼科山荘に到着しました。
ここから山頂までが核心部。
滑落しないようカニ足でステップを刻みながら一歩一歩登って行きます。
チェーンスパイクで登っている人もいましたが、かなり厳しそう。
12本爪のアイゼンが必要と思いました。
なんとか登り切って蓼科山頂ヒュッテ到着。
そして、すぐに山頂2530m。
山頂からの展望です。
南八ヶ岳オールスターズ。
浅間山。
そして、一番期待していた北アルプス。
かなり雲がかかっていて、どこがどれだか良くわかりません。
残念・・・。
楽しみだった北アルプスの展望が良くないことからすぐに山頂を後に・・・。
核心部の下りが怖いのなんのって!
登ってくる人に『私が落ちたら逃げてくださいね!』って声かけながら必死に下りました。
3年前のほうが雪が多かったように思いますが、こんなに怖くなかったように思います。
奥穂高岳(涸沢より)②
2021年10月 8日(金)、晴れ ~ 2021年10月 9日(土)、晴れ(二日間)
早朝5時に涸沢を出発。
すでにザイテンや北穂の南稜には明かりが見えた。
『早っ!』
満天の星空に加え、穂高の稜線は闇の中でも薄っすらと見え、今のところ天気は問題なさそうです。
すぐに明るくなってきました。
モルゲンロート来たか・・・。
『キタッーーー!』
ザイテングラート取付まで登ってきました。
穂高岳山荘到着。
穂高岳山荘より高度を上げていくと、今まで見えなかった峰々が次々と見えだします。
笠ヶ岳。
槍の穂先。
そして奥穂高岳頂上、3190m。
頂上からの展望です。
すぐ隣にジャンダルム。
上高地を見下ろします。
前穂高岳。
槍ヶ岳。
黒部源流域の峰々。
いやぁ~、頂上もほぼ無風状態で、最高のお天気。
穂高岳山荘まで戻り、ザイテンを下山です。
涸沢まで戻り、涸沢小屋で涸沢を眺めながらカレーを食べました。
さてと・・・。
これからが、時間との戦いとなります。
テントを撤収し、それを担いで上高地発の最終バスに間に合うのか?。
悪いことに好天の土曜日、涸沢へは登ってくる人がイッパイ。
思うように歩が進められません。
途中でダメそうだったら『徳沢か小梨平にもう一泊テントを張ろう』と開き直りました。
がっ・・・。
そうは言っても間に合いたいのが人の情け。
徳沢まで休憩なしで歩き、上高地のバスターミナルに着いたのが最終バス10分前。
『セーーーフ!』
いやぁ~、肩と脚が痛くて、横尾~上高地間が長かったこと・・・。
奥穂高岳(涸沢より)①
2021年10月 8日(金)、晴れ ~ 2021年10月 9日(土)、晴れ(二日間)
朝の上高地。
私の登山の原点は40年以上も前、この地から始まった。
あの時の記憶は今でも色あせることなく鮮明に覚えている。
朝、涸沢の山小屋から外に出ると、穂高連峰のモルゲンロート。
目の前に広がる壮大なスケールの絶景に興奮が抑えられませんでした。
あれから半世紀近く経った今でも、あの時以上の絶景には出会えていません。
朝7時半、上高地をお猿さんに見送られながら出発し、紅葉の涸沢を目指します。
まずは明神に到着。
明神岳。
暖かくて微風、最高の天気に恵まれました。
明日も頼みます。
徳沢に到着。
ここのテン場最高ですね~。
明日、最終バスに乗り遅れそうだったら、ここに泊まろっと!
さすがにこの辺りまでくると、風景に変化のない林道歩きも飽きてきます。
横尾で弁当を食べることを目標に・・・。
やっと横尾。
でも、涸沢までのコースタイムではまだ半分。
登山道は槍ヶ岳方面と涸沢方面がここで分岐し、横尾大橋で梓川を渡って涸沢方面へ。
本谷橋はすっごく揺れます。
怖いです。
誰も渡っていないタイミングで、『誰も来るなよっ!』って心で叫びながら足早に渡りました。
本谷橋を渡ってからの登山道は、それなりの登りが続きます。
ここまでかなりの距離を歩いてきたので、しんどい・・・。
でも、前穂と吊尾根が視界に入り、涸沢が近づいていることを実感しました。
標高2000m前後が紅葉のピークだったでしょうか!?
そして、やっとまた来ることができた。
高校生の時以来、40年以上かかってしまった。
ここが涸沢です。
さっそく別荘完成。
別荘からの眺めです。
でも・・・。
この絶景を知らない人は可哀想すぎる・・・。(←余計なお世話?)
この絶景を目の前にしている人は幸せすぎる!。
『奥穂高岳(涸沢より)②』へ続く
月山(姥沢口より)
2021年 7月18日(日)、晴れ
2年前の『大朝日岳』以来となる東北の山。
午前6時30分、登山口の『姥沢口』に到着。
リフトが動き出すまでまだ1時間半もあるだけに、駐車場は日曜日の好天にも関わらずまだまだ余裕。
このご時世、登山道が密になる前に登りたかったんで思惑通り・・・。
登山道の入口で『月山環境美化協力金』という名目の入山料を200円支払いスタート。
すぐに視界が開けて月山が見渡せました。
登り始めてまだ1時間も経っていないのに森林限界。
登山道は雪田の中に!
ロープが張られていますので、それに沿って登れば踏み抜きの心配はないと思われます。
念のためアイゼンも持ってきましたが、緩斜面なので滑り止めも必要ありません。
振り返ると『朝日連峰』。
牛首に到着。
牛首から少し登ると稜線上に出ました。
月山頂上まで標高差約300m。
これまでの緩やかな登りから、それなりの急登となりました。
頂上まであと少しという場所に石碑が立っていました。
なんて書いてあるのか?見てみましたが!
読めない・・・。
後から知りましたが芭蕉の句碑でした。
『雲の峰 いくつ崩れて 月の山』と書いてあったようです。
山頂部到着!
月山神社から白装束の修験者の人達が続々と出てきました。
霊山である月山らしい光景です。
月山神社の敷地内にはお祓いをしてもらわなければ入れません。
お祓いをしてもらい参拝後、妻から月山神社の御朱印をもらってこいと御朱印帳を預かってきたので、差し出すと!
すでに御朱印が書かれた紙が一枚出てきました。
ここで御朱印帳を購入した人でないと直接御朱印帳には書いてもらえないそうです。
その後、月山山頂へ。
山頂は神社の裏の方にあるということでしたので、神社を巻くようにして行ってみると・・・。
どこが山頂だか?さっぱりわかりません。
近くにいた人に聞いてたどり着きました。
月山山頂、1984m。
さて、下山です。
下山は『姥ケ岳付近にニッコウキスゲが咲いている』という情報を得たので姥ケ岳経由で。
姥ケ岳への登山道はとっても気持ち良い稜線歩きでした。
情報どおりニッコウキスゲがたくさん咲いておりました。
姥ケ岳山頂。
帰りはリフトで楽チンでした~。
八ヶ岳(赤岳~横岳)、in・県界尾根、out・杣添尾根の周回
2021年 6月20日(日)、曇りのち晴れ
前回、無念の横岳撤退から約一ケ月半。
あの時の八ヶ岳は残雪期の山ではなく積雪期の山だった。
今思い返しても撤退は正解だったように思う。
そこでっ!
前回のリベンジ。(←しつこい)
当初は美濃戸からの南八ヶ岳縦走を計画しておりました。
でも、あの美濃戸の林道だけは車で走りたくない・・・。
そこでっ!
登山口を八ヶ岳東側の県界尾根へと変更。
登るのがしんどくなる分、縦走を赤岳~横岳と縮小し杣添尾根を下山、下山後南八ヶ岳林道を歩いて登山口へと戻る周回コースとしました。
県界尾根の登山口、『防火線ノ頭登山口』までは、野辺山の八ヶ岳牧場から砂利道が2~3キロ続きます。
でも、美濃戸の林道に比べたら格段にマシ!
目の前に立派なゲートが現れました。
鳥獣除けのゲートで、勝手に開けて通過して良いらしく、事前にネットで情報は得ておりました。
片側だけ開ければ車一台余裕で通過できます。
この情報を知らなかったら、通行止めだと思い、引き返していたことでしょう。
午前5時45分、『防火線ノ頭登山口』駐車場に到着。
想像していたより広い駐車場でした。
たぶん20台以上は駐められるのではないでしょうか?
でも、誰もいない・・・。
この広い駐車場に自分の車一台のみ、貸し切り状態。
下山時はもう一台駐まっていましたが。
登山口にはトイレ有り、登山ポスト有り。
午前6時登山届をポストに入れスタート。
笹原の中の登山道を緩やかに登って行きます。
雨上がりなので、笹の葉で膝下までビショビショ。
ゲーターを持ってくればよかった・・・。
『小天狗』で清里からの登山道と合流。
ここより尾根の左側が『山梨県』、右側が『長野県』、その名の通り県の境界線を登って行きます。
『赤岳』の山容が浮かび上がります。
今度はハッキリ見えるようになりました。
急速に天候が回復して行きます。
視界が開けると『南アルプス』、そして『富士山』も見渡せるようになりました。
『大天狗』。
登山口から約2時間半。
標高2600m地点、頂上まで標高差約300m。
この斜面をトラバースするところから、県界尾根はそれまでの難易度・しんどさ共に桁違いにアップします。
それと、ここで本日初めて人に会いました。
この尾根で人と会ったのは、これが最初で最後でした。
いやぁ~、しんどい・・・。
展望荘と『横岳』。
そして、ヘロヘロになりながら3年ぶり2度目の赤岳頂上。
それにしても人がイッパイ!
県界尾根からは想像できなかった人の多さです。
正面に『阿弥陀岳』。
カメラを構えている撮影クルーは、『NHK日本百名山』の撮影隊で、近々放送されるようです。
雲海の向こうに『穂高連峰』。
赤岳の下りを落石に神経を使いながら、展望荘まで下りてきました。
『地蔵ノ頭』より『横岳』。
地蔵ノ頭を過ぎると、人が一気に減りました。
赤岳を振り返ります。
横岳へと登り返し、いくつもの峰々を越えて行きます。
『三叉峰』の分岐。
前回はここに登ってくる予定でした。
ハシゴを二つ登って『横岳』頂上。
さ~てと、杣添尾根で下山です。
杣添尾根を下ってから、登山口までの『南八ヶ岳林道』が長かったこと・・・。
林道を一時間以上歩いて、登山口の駐車場に戻ってきました。
八ヶ岳(横岳)、杣添尾根より
2021年 5月 3日(月)、晴れ
早朝5時30分、海ノ口自然郷 横岳登山口駐車場に到着。
私が到着した時点で駐車場には他に3台の車が止まっていました。
先行者最低3名。
車内の外気温度計はマイナス5度、そして薄っすらと雪が積もっていた。
駐車場より約50m離れた所に登山口があります。
それにしても早朝から風が強い。
前日に結構な雪が降ったようで、山の上はかなりの積雪量と強風が予想できます。
そんな中スタート。
まずは別荘地内を縫うように歩道を歩きます。
歩き出してすぐ、車道を横切ろうとすると!
いきなり私に向かって!
「ワン・ワン・ワン!」
女性が『名犬ラッシー』(←知っている人はそれなりの歳)みたいな犬を散歩させていました。
人気のない早朝、私がいきなり林の中から現れたので、犬もビックリしたのでしょう。
女性は「おはようございます」って挨拶をしてくれました。
それにしてもここは別荘地、人も犬も品がある・・・。
視界が開け、横岳から硫黄岳が見渡せました。
かなり下の方まで積雪はありそうです。
歩き出して20分程で『東屋』到着。
ここがホントの登山口なのでしょうか?
『東屋』からすぐの所に『沢の木橋』。
こんな橋でもちゃんと名前が付いているんですね!。
『沢の木橋』を渡ると本格的な登山道となります。
標高に比例して雪の量が多くなりました。
『中間点』標識。
ここまでアイゼンを付けずに登ってきましたが、滑り止めなしではもう限界です。
ここでアイゼンを付けました。
標高2500m付近までくると、先行者の踏み跡に助けられながら膝下くらいのラッセル状態。
それに加え森の中だというのに強風が私の体を打ちつけとても寒い。
この頃、私を追い抜いて行った人の話だと、『赤岳付近で低体温症で動けなくなっている人がいるらしい』との事。
私の頭を『撤退』の二文字がよぎります。
『横岳展望台』に到着。
この辺りまでくると、回りの木々も低くなり、地吹雪状態でした。
『横岳展望台』からの展望です。
正面に横岳。
赤岳までの稜線。
赤岳アップ。
富士山。
あと250mだけ標高を上げれば稜線ですが・・・。
一向に風は治まりません。
稜線上はこれ以上の暴風でしょう!
体力的にはまだまだ問題ありませんでしたが、この先森林限界となり、風で体温を奪われることを考えると、これ以上登る勇気は私にはありません。
残念ながら、ここで撤退を決めました。
今日は赤岳の迫力ある雄姿や南アルプス、それに富士山を見れただけでも満足です。
下山途中、けたたましいヘリコプターの音が聞こえました。
「こんな風でも飛べるんだ!」って関心しておりましたが・・・。
帰宅後、報道で赤岳で遭難した方がお亡くなりになったことを知りました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
燕岳(中房温泉より)
2020年10月26日(月)、快晴
早朝、中房温泉に通じる狭い林道を、道路に座り込んで動かないお猿さんを避けながら運転し、登山口の駐車場に6時30分に到着した。
するとっ、予想だにしなかった状況に!
「えっ!?・・・」
三つある駐車場のうち、登山口に近い方から二つは満車・・・
シーズン中は駐車場の争奪戦になることは知っていましたが、山の上は雪降る季節となり、しかも今日は平日・・・
ビックリです。
空きのある第三駐車場は、約3割程しか埋まってなく、まだまだ余裕がある状況でした。
車を停めた第三駐車場から登山口まで歩いて約12分。
登山口に一番近い第一駐車場と5分位しか違わないと思います。
高度計を登山口の標高に合わせて7時ちょうどにスタート。
しょっぱなからそれなりの登りとなります。
登山口から約30分で第一ベンチに着きました。
暑くて着ていたフリースを脱ぎ、再スタート。
雪が現れはじめました。
第二ベンチを過ぎると南側の視界が開けました。
雪山の冬と紅葉の秋が一緒となるこの時期ならではの景色ではないでしょうか。
標高が高くなるのと比例して、雪の量も段々増えてきます。
アイゼン等、滑り止めなしでは厳しくなってきました。
合戦小屋に到着。
すでに営業は終わってしまったようです。
合戦小屋でアイゼン装着。
合戦小屋から少し登ると・・・
槍さま~!
そして、また少し登ると、目指す燕岳。
そして、またまた少し登ると、とりあえずの目標、稜線上の燕山荘。
雪化粧した槍ヶ岳の全容が見えるまでになりました。
山小屋が見えてはいるものの、なかなか近づかないのが辛いところです。
そして、稜線上に登り切った予感。
表銀座縦走のスタート地点です。
燕山荘はとってもお洒落な山小屋でした。
燕山荘からの展望です。
まずは槍ヶ岳。
鷲羽・水晶岳などの黒部源流域オールスターズ。
すぐ隣に燕岳。
私はこの景色見たさに雪が降るのを待っていたんです。
あまりの絶景にあちこちで歓声があがっていました。
燕山荘より燕岳に向けて歩き出すと、すぐに燕岳定番の『イルカ岩』。
なんか地球外の惑星にでもいるような異様な光景です。
山頂直下の『めがね岩』。
そして、こんな所を登って行くと。
燕岳山頂、2763m。
山頂にはこれしかありません。
山頂から『北燕』方向の展望です。
燕山荘まで戻ってきて。
いつまでも、この北アルプスの絶景を見ていたいのですが・・・
下山です。
今回、合戦尾根を登ったことで、日本三大急登及び北アルプス三大急登で残すは『ブナ立て尾根』のみとなりました。
別に全急登制覇を目指している訳ではありませんが!
今後『ブナ立て尾根』を登ることはないと思います。
たぶん・・・。