ブエナビスタ凱旋門賞へ!

競馬シーズンも、今度の日曜日のオークス、そしてその次週のダービーと、クライマックスを迎えようとしております。
そんな中、先日『ブエナビスタ凱旋門賞挑戦へ』という記事を目にしました。
そこで、近頃の馬をまったく知らない私は、『ブエナビスタって、そんなに強いのか?』と思い、実績と血統を調べたのです。

すると・・・。
実績は、デビュー戦で負けた以外、直前の桜花賞まで全勝。
血統が、ヘイルトゥリーズン系 × ノーザンダンサー系で、ニジンスキーの18.75%インクロスでした。
いやぁ~、国内でサラブレッドを生産する、お手本みたいな血統ですね~。

実際に凱旋門賞に挑戦するのは、現状『オークスに勝ってから』という条件が付いているようですが、どうでしょうか?

ただ凱旋門賞の場合、3歳牝馬は斤量的に有利となることは事実。
4歳以上の牡馬と比較し5キロも軽く、私は過去の例から3歳牝馬が活躍している事も、この理由が大きいと思います。

それでは、『勝てる可能性があるのか?』という問いに、関係者以外で『勝てる』と答える人はいないと思います。
私も勝てないと思います。

私の理由は、リボー・シーバード・ミルリーフ等の歴史的名馬が勝ち馬として名を連ねる凱旋門賞
その勝ち馬の一覧に、日本馬の名前が記録されることが想像できないから!。
ただそれだけの理由です。

その理由から、3年前ディープインパクトが遠征した時も、まったく勝てる気はしませんでした。

あの時、ディープインパクトは直線で一旦は先頭に立ちながら、後続馬に馬体を併せながら差されました。
それも1頭だけではなく2頭にです。
離れた内または外からの出し抜けをくらったならまだしも、3/4馬身の小差ながら、これは決定的な差であり、完全な力負けです。

当時『惜しかった、もう一歩だった』とかの記事もずいぶん見受けられましたが、競馬が少し分かる方であれば、あの負け方には分厚い壁があることが、理解できたのではないでしょうか?

私は20数年前、私の競馬の師匠であるYちゃん先生に、当時の日本最強牝馬との呼び声が高かった、ジャパンカップ出走前のSネイティブの前で、次の質問をしたことがあります。

 「日本馬の血は一流なのに、欧米馬との差は何が一番の原因なのでしょうか?」

すると先生は・・・。

 『それはね~、文化だよ、競馬文化!』と、おっしゃっておられました。

先生は、8年前に亡くなられました。
その先生に対して、『外国かぶれ』という批判があったことも事実ですが、ディープインパクトの3/4馬身差という小さくて分厚い壁は、日本競馬文化の変革なしに破れることはありません。